相対的なもの〜のくだりがどういうことを意味しているのか,イマイチ私には理解できないので,あなたの説にはコメントしかねます。しかし,相対性理論は生み出されるべくして生み出された理論であると,科学史では一般に言われているようです。世間にはあまり浸透していない見解ですが(^^;ものの本で読んだ知識ですけどね。19世紀末,光の正体が電磁波であることは,既にマクスウェル方程式によって分かっていました。当時は,光速度が一定であるという実験事実をエーテル仮説によって説明する試みがなされていました。数理物理学者のローレンツも,1895年にエーテルに関する仮説を立てています。当時の実験技術では,この仮説に対する決定的な矛盾は発見されませんでした。しかしローレンツは1904年,自説に変更を加え,マクスウェル方程式の形を変えない変換式,「ローレンツ変換式」を導いています。あくまで彼は,「(実際はそうでないのに)光の速度が一定であると観測される理由を追及する」という態度をとっている点がポイントです。ところが,アインシュタインは,・光の速度が光源に因らず一定。・物理現象はどの慣性系から見ても同じ。という二つの仮定を認めれば,ローレンツ変換式を導くことが出来る,ということに気付くのです。実は,数学的には,アインシュタインの理論とローレンツの理論は完全に一致するそうです。両者の差は,エーテルが存在するか,しないかという態度の違いのみです。特殊相対性理論は突然変異的に生まれたものではないと言われる背景には,こんな理由があるらしいです。